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2割特例・3割特例 計算ツール:ネットショップの消費税は簡易課税とどちらが少ない?

· Nolyn リサーチチーム

インボイス登録をきっかけに課税事業者になったネットショップや個人のEC事業者向けに、消費税の納付税額を3つの方法で比べるツールです。売上と仕入れ・経費(税込)と事業の区分を入れると、一般課税・簡易課税・2割特例または3割特例の税額(国税と地方消費税の合計)を国税庁の計算方法で出します。計算はブラウザの中だけで行い、入力した数字は送信されません。

2割特例はいつまで?3割特例とどちらが得?

2026年10月28日に確認した国税庁の「令和8年度税制改正特集」によると、2割特例が使えるのは個人なら2026年分の申告までで、2027年分・2028年分は納付税額を売上税額の3割にする3割特例(個人事業者のみ)に変わります。ネットで雑貨などを消費者に売る小売業は簡易課税のみなし仕入率が80%なので、簡易課税を選べば2割特例と同じ税額で済みます。税込年商600万円・仕入れと経費が税込400万円なら、納付税額(地方消費税を含む)は3割特例163,500円、簡易課税108,900円、一般課税181,600円です。

消費税の納付税額を比べる

無料・登録不要・ブラウザ内で計算し、入力内容は送信・保存されません。

2割特例・3割特例は、インボイス登録をきっかけに免税事業者から課税事業者になった人だけが使えます。

誰に、何を売っているかで決まります。下の「ネットショップの事業区分」を参照。

標準税率10%の売上の合計。モールの売上は手数料を引く前の金額です。

国内の仕入れ、モール手数料、送料、資材、広告費などで、インボイスを受け取っているもの。一般課税の計算だけに使います。

免税事業者などインボイスを発行できない相手からの仕入れ。上の欄とは別に入れます。なしなら0。

経過措置で控除できる割合が段階的に下がります。

課税標準額(税込売上×100/110、千円未満切り捨て)
¥5,454,000
売上税額(国税、課税標準額×7.8%)
¥425,412
一般課税の納付税額
¥181,600
簡易課税の納付税額(みなし仕入率80%)
¥108,900
2割特例・3割特例の納付税額
¥163,500
参考:一般課税が簡易課税と並ぶ仕入れ・経費(税込)
¥4,799,520

この条件では簡易課税の税額が最も少なく、次に少ない方式より¥54,600少なくなります。簡易課税には届出が必要で、選ぶと原則2年間続けます。

3割特例の税額は売上税額の30%です。3割特例は個人事業者だけが使え、法人は使えません。

標準税率10%の売上・仕入れだけを計算しています。差引税額と地方消費税は100円未満を切り捨てています。実際の申告は税理士または税務署に確認してください。

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実行にはログインが必要です。新規アカウントには 100 クレジットを付与。AI とデータ照会でクレジットを使用します。

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2割特例・3割特例はいつまで使える?

2割特例は、インボイス制度をきっかけに免税事業者からインボイス発行事業者になった人が、納付税額を売上税額の2割にできる措置です。使えるのは2023年10月1日から2026年9月30日までの日を含む課税期間で、個人事業者なら2023年分(10〜12月)から2026年分までの計4回の申告です。

2026年度の税制改正で、個人事業者に限り、2027年分・2028年分の申告では納付税額を売上税額の3割にできる3割特例ができました。基準期間(2027年分なら2025年、2028年分なら2026年)の課税売上高が1,000万円以下で、インボイス登録をしていることが条件です。法人は3割特例を使えません。

どちらの特例も事前の届出は不要で、申告書に適用を受ける旨を書くだけで使えます。年ごとに使うかどうかを選べます。

申告する年(個人)使える特例納付税額
2026年分まで2割特例売上税額×20%
2027年分・2028年分3割特例売上税額×30%
2029年分からなし一般課税か簡易課税

国税庁「令和8年度税制改正特集」(2026年10月28日確認)。法人は2026年9月30日を含む事業年度まで2割特例、3割特例はなし。

年商と仕入れ別の税額(小売業の例)

ネットで仕入れた商品を消費者に売る小売業の場合、簡易課税のみなし仕入率は80%で、2割特例とまったく同じ税額になります。そのため、2027年からは3割特例より簡易課税の方が税額が少なくなります。国税庁もインボイスQ&A問117-3で、雑貨を消費者に売る個人事業者の例を挙げて、簡易課税の方が納付税額は少なくなると説明しています。

一般課税が有利になるのは、仕入れと経費が売上に比べて大きい場合です。税込年商600万円なら、仕入れと経費(インボイスあり)が約480万円(売上の80%)を超えると簡易課税より、約420万円(70%)を超えると3割特例より一般課税の税額が少なくなります。

税込年商・仕入れと経費一般課税簡易課税(=2割特例)3割特例
300万円・150万円(50%)136,200円54,400円81,700円
600万円・300万円(50%)272,500円108,900円163,500円
600万円・400万円(67%)181,600円108,900円163,500円
600万円・510万円(85%)81,600円108,900円163,500円
1,000万円・700万円(70%)272,500円181,700円272,600円

標準税率10%、仕入れと経費はすべてインボイスあり。国税と地方消費税の合計、100円未満切り捨て。

ネットショップの事業区分(簡易課税のみなし仕入率)

簡易課税の事業区分は、売る相手と商品の作り方で決まります。仕入れた商品を形を変えずに消費者に売るなら小売業(第2種、80%)、事業者に売るなら卸売業(第1種、90%)です。国税庁によると、消費者から買った商品を形を変えずに事業者に売る場合も卸売業になります。

自分で材料を買い、条件を指示して製造・加工を委託した商品を売る「製造問屋」は製造業(第3種、70%)です。オリジナル商品やPB商品をこの形で作っている場合、簡易課税と3割特例の税額は同じになります。代行や制作などのサービスは第5種(50%)で、3割特例の方が少なくなります。

事業の例事業区分(みなし仕入率)簡易課税3割特例
仕入れた雑貨をネットで消費者に売る第2種(80%)108,900円163,500円
仕入れた商品を店舗や法人に卸す第1種(90%)54,400円163,500円
材料を買って製造を委託したオリジナル商品を売る第3種(70%)163,500円163,500円
仕入れ代行・撮影などのサービス第5種(50%)272,600円163,500円

税込年商600万円で計算(国税と地方消費税の合計)。2種類以上の事業がある場合は、売上を事業ごとに分けて計算します。

簡易課税に切り替える届出の期限

簡易課税を使うには「消費税簡易課税制度選択届出書」が必要で、原則は使いたい年が始まる前日までに出します。ただし、2割特例や3割特例を使った年の翌年からは、その翌年分の申告期限までに出せば、その年から簡易課税で申告できます。

たとえば2026年分を2割特例で申告した個人が2027年分から簡易課税にする場合、2027年分の申告期限(2028年3月31日)までに届出書を出せば間に合います。簡易課税は基準期間の課税売上高が5,000万円以下の年だけ使え、選ぶと原則2年間はやめられません。大きな仕入れや設備投資で還付を受けたい年がある場合は注意してください。

ネットショップならではの注意点

インボイスのない相手(免税事業者など)からの仕入れは、一般課税では税額の一部しか控除できません。控除できる割合は2026年9月30日までの仕入れが80%、2026年10月1日から2028年9月30日までが70%、その後は50%、30%と下がり、2031年10月1日からはゼロです。税込年商600万円で、インボイスありの仕入れ300万円とインボイスなしの仕入れ100万円がある場合、一般課税の税額は80%控除なら199,800円、70%控除なら208,900円です。簡易課税と特例は仕入れの中身に関係なく計算できます。

せどりで古物商の許可を受けて消費者から中古品を仕入れる場合は、古物商特例により、帳簿に必要事項を書けばインボイスがなくても控除できます。この場合は「インボイスあり」の欄に入れてください。

1688など海外からの仕入れ代金そのものは国内の課税仕入れになりませんが、輸入するときに税関に納めた消費税は一般課税で控除できます。輸入時の消費税は関税計算ツールで確かめられます。このツールは標準税率10%の売上だけを計算します。飲食料品(軽減税率8%)は2027年4月から2年間の税率引下げが予定されているため(2026年9月15日閣議決定の大綱)、対象外にしています。

2027年からの申告方法を決める手順

  1. 1年間の売上と仕入れ・経費を集める

    モールの売上レポートと会計ソフトから、税込の売上と、インボイスのある仕入れ・経費を出します。

  2. 事業区分を確かめる

    消費者向けか事業者向けか、仕入れた商品か製造を委託した商品かで区分を決めます。

  3. 3つの方法の税額を比べる

    このツールで一般課税・簡易課税・特例の税額を出し、来年以降の売上と仕入れの見込みでも試します。

  4. 簡易課税にするなら期限までに届出する

    特例を使った翌年なら、その年の申告期限までに簡易課税制度選択届出書を出します。

よくある質問

2割特例はいつまで使えますか?

2023年10月1日から2026年9月30日までの日を含む課税期間で、個人事業者なら2026年分の申告までです。2027年分・2028年分は、個人事業者に限り3割特例が使えます。

3割特例とは何ですか?

インボイス登録をきっかけに課税事業者になった個人事業者が、2027年分・2028年分の消費税を売上税額の3割にできる措置です。基準期間の課税売上高が1,000万円以下であることが条件で、届出は不要です。法人は使えません。

2割特例と簡易課税はどちらが得ですか?

小売業(みなし仕入率80%)なら同じ税額です。卸売業(90%)なら簡易課税の方が少なく、製造業(70%)やサービス業(50%)なら2割特例の方が少なくなります。仕入れと経費が多い年は一般課税が最も少ない場合があります。

ネットショップは3割特例と簡易課税のどちらを選ぶべきですか?

仕入れた商品を消費者に売る小売業なら、簡易課税の方が税額は少なくなります。税込年商600万円なら簡易課税108,900円、3割特例163,500円で、54,600円の差です。製造を委託したオリジナル商品の販売(第3種)は同額、サービス業(第5種)は3割特例の方が少なくなります。

簡易課税の届出はいつまでに出せばいいですか?

原則は使いたい年の前年末までですが、2割特例や3割特例を使った年の翌年から簡易課税にする場合は、その翌年分の申告期限までに出せば間に合います。2026年分で2割特例を使った個人なら、2027年分の申告期限(2028年3月31日)までです。