EC向けガイド · 競合調査

競合分析ツールと競合調査のやり方(EC向け):価格・売れ筋・レビュー・SNSを5つの手順で

· Nolyn リサーチチーム

このガイドは、Amazon、楽天市場、自社ECで商品を販売している出品者・ブランド向けに、競合調査の進め方と、手順ごとに使える競合分析ツールをまとめたものです。手順は、Nolynが2026年10月16日にAmazon.co.jpで実際に取得した「加湿器」のデータを例に説明します。ツールの料金と機能は各社の公式サイトで2026年10月24日に確認したもので、料金を公開していないツールはその旨を書いています。

ECの競合調査はどうやるの?

狙うキーワードで競合商品を集め、価格帯、売れ筋(ランキングと購入表示)、レビューの不満点、SNSでの反応の順に比べます。並び順にも注意が必要で、2026年10月16日のAmazon.co.jp「加湿器」では、売れ筋順とおすすめ順の上位48商品のうち共通は25商品だけ、上位20商品の価格中央値は売れ筋順9,480円、おすすめ順5,230円でした。競合は必ず売れ筋順で集めます。

自分の商品の競合を、まとめて調べる

商品名かASINを入れると、NolynがAmazon.co.jpの売れ筋順の上位商品を集め、価格・評価・評価数・購入表示を比べ、レビューの不満点とTikTokでの紹介のされ方をまとめます。

実行にはログインが必要です。新規アカウントには 100 クレジットを付与。AI とデータ照会でクレジットを使用します。

競合調査の前に決めること:誰を競合とみなすか

ECの競合は「同じ会社」ではなく「同じキーワードで並ぶ商品」です。自社ブランドの知名度が低いうちは、購入者は検索結果に並んだ商品から選ぶため、狙うキーワードで上位に出てくる商品がそのまま競合になります。

まず狙うキーワードを1〜3個に絞り、それぞれで検索結果の上位を集めます。Amazonでは初期表示が「おすすめ順」なので、並び替えを「売れ筋順」にしてから集めてください。加湿器の例では、売れ筋順で3位のSwitchBot気化式はおすすめ順の48商品に入っておらず、おすすめ順だけを見ていると実際に売れている競合を見落とします。

手順1・2:価格帯と売れ筋を比べる

集めた商品を価格帯ごとに数え、どの価格帯に売れ筋が集まっているかを見ます。加湿器では、おすすめ順では3,001〜6,000円の商品が48商品中21件で最も多い一方、売れ筋順では9件でした。売れ筋順では1万円を超える商品が7件から17件に増え、象印の商品が2件から11件に増えています。安い価格帯に商品が多くても、売れているのは別の価格帯ということがあります。

売れ筋は、カテゴリーの売れ筋ランキング、検索の売れ筋順、商品ごとの「過去1か月で○点以上購入」の表示を組み合わせて判断します。購入表示は下限の目安で販売数そのものではありません。セール期間中は価格と順位が大きく動くため、調査日がセール期間かどうかも記録します(加湿器の調査日はプライム感謝祭の期間中で、売れ筋順48商品のうち34商品にセールのバッジがありました)。

手順3:レビューから競合の弱点を見つける

価格と売れ筋で競合を絞ったら、上位商品のレビューを読み、購入者の不満を観点ごとに数えます。平均の星評価だけでは弱点は見えません。加湿器の売れ筋1位(星4.2、評価71件)は、星1が15%あり、Amazonの観点別集計では加湿力が9件中3件、静音性が18件中3件で不満でした。この不満を解消できる商品なら、売れ筋の競合と差別化できます。

楽天市場や自社ECのレビューも同じ方法で分類できます。詳しい手順は口コミ分析のガイドやAmazonレビュー分析ツールを参照してください。

手順4:SNSでの反応と、紹介しているクリエイターを見る

TikTokやInstagramで話題になった商品が、AmazonやECでも売れることがあります。競合の商品名やブランド名でTikTokを検索し、どんな動画で紹介され、どのくらい再生されているか、競合ブランドの公式アカウントがどんな投稿で反応を集めているかを確認します。

SNSは検索結果やランキングでは分からない「なぜ売れているか」の手がかりになります。競合ブランドの公式アカウントの分析には、TikTok分析ツールやSNS分析ツールを使えます。

競合分析ツールの使い分け(EC向け)

手順ごとに向いているツールが違います。料金と機能は各社の公式サイトで2026年10月24日に確認しました。

ツール向いている手順料金
セラースプライトAmazonのキーワード、市場規模、競合商品の流入キーワード無料プランあり。スタンダード月額13,998円から
Keepa競合商品の価格と売れ筋ランキングの推移、出品者数価格履歴は無料。Keepa Pro 月額29ユーロ
Nint(EC Lite / ECommerce)楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピングのジャンル・店舗・商品別の推計売上やシェアTrialプランは無料(商品数に上限)。Professional 月額30,000円〜、Enterprise 月額100,000円〜(年間契約、税別)
Similarweb競合の自社ECサイトへのアクセス規模と流入元サイト上の無料データあり。有料プランは料金非公開(営業経由)
Googleトレンド商品カテゴリーやブランド名の検索関心の推移、季節性無料(値は0〜100の相対値で、検索数ではない)
Amazon ブランド分析Amazonの検索と購買行動のデータ(ブランド登録をした出品者向け)ブランド登録は無料。商標の出願中または登録済みが条件
楽天 RMSの分析機能自店舗の店舗全体・カテゴリ・商品ページ・検索キーワードの分析公開ページに料金の記載なし(R-Karteのアクセス分析は提供終了)
Nolyn競合商品のレビューの不満点、TikTok・Instagramでの反応、競合ブランドのSNSアカウント新規登録で100クレジット無料。Plus 月額19ドル

EC向けの競合分析ツール(各社公式サイト、2026年10月24日確認)

Nolynでできること・できないこと

Nolynは、日本語で調査依頼を書くと、Amazon.co.jpの検索結果・商品詳細・レビューや、TikTok、Instagram、YouTubeの公開データを取得し、出典付きの表とレポートにまとめます。このページの加湿器の数字も、Nolynで2回の検索を実行して保存したデータから集計したものです。

一方で、キーワードの検索ボリューム、競合の推計売上、売れ筋ランキングや価格の長期履歴、楽天市場のデータは扱いません。市場規模や推計売上はセラースプライトやNint、価格の推移はKeepa、レビューとSNSの深掘りはNolyn、という組み合わせが現実的です。

EC向け競合調査の5つの手順

  1. 競合を集める

    狙うキーワードで検索し、売れ筋順の上位商品を集めます。おすすめ順だけで集めないようにします。

  2. 価格帯を比べる

    価格帯ごとの商品数と、売れ筋が集まる価格帯を確認します。参考価格との差が大きいセール価格は分けて見ます。

  3. 売れ筋を確認する

    売れ筋ランキング、購入表示、評価数を並べ、評価数が少ないのに売れている新しい商品があるかを見ます。

  4. レビューの不満を数える

    上位商品のレビューを観点ごとに分類し、不満が多い観点を自社商品で解消できるか検討します。

  5. SNSでの反応を見る

    競合の商品名やブランドでTikTok・Instagramを検索し、紹介のされ方と再生数、競合ブランドの公式アカウントの投稿を確認します。

よくある質問

EC向けの競合分析ツールは何を使えばいい?

目的で分けます。Amazonのキーワードや市場規模はセラースプライト、競合商品の価格とランキングの推移はKeepa、楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピングの推計売上はNint、検索関心の推移はGoogleトレンド、競合のレビューの不満点やSNSでの反応はNolynが向いています(2026年10月24日確認)。

無料でできる競合調査の方法は?

Amazonで狙うキーワードを売れ筋順に並べ替え、上位商品の価格、評価数、購入表示を表にまとめるだけでも基本の競合調査になります。価格の推移はKeepaの無料の拡張機能、検索関心の推移はGoogleトレンドで確認できます。

Amazonの「おすすめ順」で競合を調べてはだめ?

おすすめ順だけでは、実際に売れている競合を見落とすことがあります。2026年10月16日の「加湿器」では、売れ筋順とおすすめ順の上位48商品のうち共通は25商品で、上位10商品では5商品だけでした。

競合の売上は分かりますか?

Amazonは商品ごとの販売数を公開していません。「過去1か月で○点以上購入」は下限の目安です。推計売上が必要な場合は、Nintなどの推計データを提供するツールを使いますが、推計値であることを前提に読みます。

楽天市場の競合調査はどうやる?

楽天市場でも、狙うキーワードの検索結果やランキングの上位商品を集め、価格、レビュー件数と評価、レビューの不満点を比べる手順は同じです。ジャンル別・店舗別の推計売上はNintなどのツールで確認できます。Nolynは楽天市場のデータを扱っていません。

競合調査はどのくらいの頻度でやるべき?

新商品の企画時と、セールなど大きなイベントの前後に行うのが基本です。価格とランキングは日々動くため、継続的に追う場合はKeepaなどのアラートやモニタリング機能を使います。

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